猫にオメガ3は必要?毛並み・炎症・腎臓へのはたらきと選び方
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はじめに
「毛並みによさそう」と聞いて、オメガ3を調べたことはありませんか。
サプリメントの棚にはたくさんの種類が並んでいて、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
猫ちゃんの場合、わんちゃんとくらべて知っておきたい前提がひとつ多いです。
体のつくり上、オメガ3を「材料から作る」ことが苦手だとされているためです。
この記事では、その理由と、毛並み・炎症・腎臓へのはたらき、そして選ぶときの目安を整理します。
📋 この記事の目次
- 猫ちゃんは「材料から作る」のが苦手
- 毛並みへのはたらき
- 炎症・かゆみへのはたらき
- 腎臓との関係で知っておきたいこと
- 与えすぎたときに気をつけたいこと
- 冬に向かうこの時期に
- まとめ
猫ちゃんは「材料から作る」のが苦手
オメガ3には3つの種類があります。
□ ALA(αリノレン酸)…亜麻仁油・えごま油などの植物由来
□ EPA…魚由来。炎症を抑えるはたらきの中心
□ DHA…魚由来。脳や網膜をつくる成分
ALAも体のエネルギーなどに使われますが、毛並みや炎症にかかわるはたらきを担うのは、おもにEPAとDHAです。
ALAは体の中でEPA・DHAに作りかえられますが、猫ちゃんはこの作りかえがとくに苦手だとされています。
つまり、「オメガ3配合」と書かれていても、中身が亜麻仁油だけだと、猫ちゃんには期待したはたらきが届きにくい可能性があります。
原材料欄で魚由来のものが入っているかを確認してみてください。
💡 豆知識
猫ちゃんが「自分で作れない」栄養素は、ほかにもあります。
タウリン、アルギニン、動物性のビタミンAなどがそうです。
猫ちゃんが完全な肉食動物だと言われるのは、こうした体のつくりがあるためだと考えられています。
毛並みへのはたらき
毛や皮膚は、たんぱく質・脂質・亜鉛などの栄養が届いてはじめて整っていく組織です。
このうちオメガ3は「脂質」にあたる栄養で、同じ脂質でも種類によって体でのはたらきが変わります。
EPA・DHAは皮膚のうるおいを保つ細胞膜の材料になり、かゆみや赤みにつながる体の反応にも関わるとされています。
ただし、毛並みが変わらない理由は、足りない栄養だけとは限りません。
食べたものをきちんと消化・吸収できているか、体のどこかに不調がないか、という側面もあります。
「サプリを足したのに変わらない」というときは、足す前の土台、つまり毎日のごはんそのものを見直すほうが近道になることがあります。
毛並みは「何を食べたか」だけでなく「どれだけ受け取れたか」で決まる部分があります。
サプリメントを足す前に、ベースの食事の質を確かめてみてください。
炎症・かゆみへのはたらき
オメガ3は、体の中で炎症を抑える方向にはたらくと考えられています。
対になるオメガ6は、皮膚のバリアをつくる一方で、炎症を起こす側にはたらきます。
炎症そのものは悪者ではありません。傷を治すために必要な反応です。
問題になるのは、それが必要以上に長く続いたときです。
ただし、ここは誤解されやすいところです。
オメガ3は、かゆみの原因そのものを取り除くわけではありません。
合わない食材やノミを放置したまま抑えようとしても、根本の解決にはならないとされています。
猫ちゃんの脱毛には、まれに重い病気が隠れていることがあるとされています。
範囲が広がる、左右対称に抜ける、皮膚が赤い・黒ずむといった場合は、サプリメントを足す前に動物病院で診てもらってください。
かゆみを伴う脱毛と、かゆみのない脱毛では、考えられる原因が違います。
腎臓との関係で知っておきたいこと
猫ちゃんでよく話題になるのが、腎臓との関係です。
オメガ3は腎臓の療法食に配合されることがあり、こうした療法食を続けた猫ちゃんが、より長く過ごせたという報告もあります。
ただしそれは療法食全体の効果で、オメガ3だけの力かどうかは、まだはっきりしていません。
腎臓の食事管理でまず大事になるのは、リンの量を抑えることです。
あわせて、たんぱく質の量や、やせないだけのカロリーがとれているかも、その子の状態に合わせて調整していきます。
オメガ3はあくまで補助的な位置づけで、これだけで何とかなるものではありません。
ですので、腎臓が気になるときに最初にすることは、オメガ3を探すことではなく、主治医とその子に合った食事の方針を決めることです。
すでに治療を受けている場合、サプリメントを足すかどうかも必ず主治医に相談してください。
与えすぎないように気をつけたいこと
サプリメントで足す場合、多ければよいというものではありません。
✅ 足す前に確かめたいこと
- ☑ EPA・DHAの量が数字で書かれているか
- ☑ 酸化への対策がとられているか(遮光・小分け・開封後の保存方法)
- ☑ 手術の予定がないか(血が止まりにくくなる可能性があります)
- ☑ 人用のサプリメントを流用しようとしていないか
とくに見落とされやすいのが酸化です。
オメガ3はとても酸化しやすく、酸化した油はかえって体の負担になるとされています。
開封後に魚くささが強くなったものは、使わないほうが安心です。
そのほか、下痢や軟便が出ること、油はカロリーが高いため体重管理中は無視できないことも覚えておいてください。
冬に向かうこの時期に
10月も終わりに近づき、朝晩の冷え込みがはっきりしてきました。
この時期の猫ちゃんで気をつけたいのが、水を飲む量が自然と減りやすいことです。
飲水量が落ちると、便が硬くなったり、腎臓にとって望ましくない状態になったりすることがあります。
夏は問題なかった子でも、冬に向かうにつれて変化が出ることは珍しくありません。
ウェットタイプのごはんを組み合わせて食事から水分をとれるようにする、水飲み場を増やす、ぬるめの温度にしてみる。
こうした工夫は、オメガ3を足すことよりも先に、無理なくできることだと思います。
まとめ
📝 この記事のまとめ
- 猫ちゃんはALAからEPA・DHAを作りかえるのがとくに苦手とされています
- 毛並み・毛艶は消化率でも変わるため、ベースの食事の見直しも大切です
- オメガ3は炎症を抑える方向にはたらきますが、かゆみの原因を取り除くものではありません
- 腎臓の食事管理でまず大事なのはリンの管理です。たんぱく質とカロリーはその子に合わせて調整します。オメガ3は補助的な位置づけで、まずは主治医と療法食を決めます
- オメガ3は多ければよいものではありません。酸化・出血・下痢・カロリーに気をつけます
- 冬に向かう時期は、まず水分がとれているかを確かめてみてください
「よさそうだから足す」ではなく、「この状態に対して、この量を、この期間ためしてみる」と決めて使うほうが、結果もはっきりします。
迷ったときは、かかりつけの先生に相談してみてください。
猫ちゃんの毎日が、少しでも心地よいものになりますように。
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