安心安全な無添加の手作りキャットフードを目の前にワクワクしている猫

その愛情が病気を呼ぶ!? 猫の手作りごはんに潜む4つの落とし穴と正しい対策

― カルシウム・タウリン・アラキドン酸・ビタミンAの不足に注意 ―

愛猫の健康を想って、国産食材や無添加素材で手作りごはんを作る飼い主さんが増えています。
Paw's Green Deli へも、健康面での「安心・安全」を大切にする方からたくさんのご相談が寄せられています。

ただ、猫に必要な栄養を手作りごはんだけで毎日バランス良く与えるのは、実はとても難しいこと。
特に次の4つの栄養素は不足しやすく、注意が必要です。

手作り食を実践されている方、また試してみたいと思っている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。


1. カルシウム不足

猫ちゃんが最も不足しやすい栄養素のひとつがカルシウムです。
肉や魚を中心にしたごはんはリンが多く、カルシウムとのバランス(Ca:P比)が崩れがちです。

血中カルシウムが不足すると、体は血中の「カルシウム:リン」比を整えようとして、骨に蓄えたカルシウム(リン酸カルシウム)を溶かして血中に放出します。
しかしこのとき、カルシウムだけでなくリンも一緒に流出してしまうため、血中の「カルシウム:リン」比はなかなか整いません。
その結果、体はさらに骨からカルシウムを溶かすという悪循環が生まれてしまうんです。
さらに血中リンが増えることで、余分なリンを排出するために腎臓に負担がかかるのも問題です。

👉 この結果、
 骨がもろくなる
 ❌ 血中リンが増える
 ❌ 腎臓が働きすぎる

という「カルシウム不足 → 骨の溶出 → リン過剰 → 腎臓負担」の悪循環が始まってしまうんです。

ちなみにこれ、たとえ健康な猫ちゃんでも、この状態が続くと本来の健康な体の状態を壊してしまう可能性があります。
だからこそ、毎日の食事でカルシウムとリンのバランスを整えることが非常に重要です。

安心・安全な手作りキャットフードに加えたい食材(カルシウム源)

🍳手作りで補うなら
・煮干し(塩分無添加)
・小魚(骨ごと)
・卵殻パウダー(細かく砕いたもの)
・カルシウム強化の猫用サプリ
などを少量ずつ安全に取り入れる方法があります。


2. タウリン

猫ちゃんは体内で十分な量のタウリンを合成できないため、必須アミノ酸の一種として食事から摂取する必要があります。
不足すると心筋症網膜の異常を引き起こす可能性があります。

安心・安全な手作りキャットフードに加えたい食材(タウリン源)

🍳手作りで補うなら
・鶏レバー
・豚ハツ(心臓)
・あじ・かつお・いわしなどの青魚
・エビやホタテの貝柱(加熱したもの)
など、タウリンを多く含む部位や魚介を加えるのがポイントです。


3. アラキドン酸

猫ちゃんはわんちゃんと違い、体内でリノール酸からアラキドン酸を合成できません。
アラキドン酸はホルモン生成や皮膚・被毛の健康に欠かせない脂肪酸です。

安心・安全な手作りキャットフードに加えたい食材(ビタミンA源)🍳手作りで補うなら
・鶏レバー
・豚レバー
・卵黄
などの動物性脂肪を含む食材が有効です。


4. ビタミンA

わんちゃんはβカロテンからビタミンAを合成できますが、猫ちゃんはこれができません。
不足すると視覚障害や皮膚トラブルの原因になります。

安心・安全な手作りキャットフードに加えたい食材(ビタミンA源)🍳手作りで補うなら
・鶏レバー
・豚レバー
・卵黄
など、動物性ビタミンAを直接含む食材を少量与える必要があります。


安心・安全のために

手作り食は食材を自分で選べるため、「無添加」「オーガニック」などのこだわりを追求できるのが大きな魅力ですよね。
ただ、必須栄養素がきちんと満たされているかという視点を欠くと、長期的には体調を崩してしまうリスクがあることも忘れてはいけません。

さらに、おすすめ食材として挙げたレバーや魚介類は、与えすぎるとビタミンA過剰症重金属の蓄積を招くおそれがあり、量の調整が難しいのも事実です。

Paw's Green Deli の総合栄養食では、猫ちゃんが本来必要とするカルシウム・タウリン・アラキドン酸・ビタミンAをしっかり考慮したレシピを開発し、安心して与えられるごはんをお届けしています。


まとめ

手作り食は愛情そのものですが、栄養設計を誤ると骨や腎臓、心臓、視覚などに思わぬ影響が出ることがあります。
安心して続けるためには、不足しがちな栄養を補えるフードやトッピングを組み合わせる工夫もおすすめです。

1日の食事量の1〜2割程度を目安に手作りごはんを取り入れるくらいなら、栄養バランスを大きく崩すリスクはぐっと減ります。
さらにPaw's Green Deli の総合栄養食(ウェットやフリーズドライ)を手作りに少し加えるだけでも、不足しやすい栄養素を補うサポートになります。

また、せっかく作ったのに食べてくれない…という猫ちゃんあるあるも、Paw'sのごはんや市販フードを使用することで多少軽減出来る可能性も。

プロが作ったフードと手作りごはんを上手に組み合わせて、猫ちゃんにも飼い主さんにも安心で続けやすい「いいごはん」、見つけてくださいね。

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