繰り返す膀胱炎と尿石に悩んでいた頃

我が家の子は、3歳になるまで毎年のように膀胱炎や尿石を繰り返していました。
痛そうにしている姿を見るたびに胸が張り裂けそうで、「なぜ毎年こんな辛い症状を繰り返すのだろう」と悩む日々。
一方で、「これは宿命なのかな」と諦めに近い気持ちを抱えていたのも事実でした。
先住猫の旅立ち

当時、私は「健康のためには総合栄養食と水だけ」という考えを信じて疑いませんでした。
好きなものをあげるのは甘やかすだけだと。
しかし、そんな中で先住猫が突然、平均寿命にも満たずに旅立ってしまったのです。
その時、私はハッとしました。
「体に良いと思っていることを守ったのに、この子は本当に幸せだったのだろうか?」と。
もっと好きなものを与えてあげればよかった。
あの子は摂生を強いられ、本当に心から幸せに猫生を全うできたのだろうか。
結果が伴わない中途半端な健康だけを追い求めて、心の幸せをないがしろにしていたのかもしれない。
この後悔は今も、私の胸に残り続けています。
おやつ=悪?その思い込みが変わった日
「おやつ=体にとっては余計で悪いもの」というイメージにずっと縛られていました。
ウェットフードはいわゆる「おやつ」のカテゴリー。
だから「ウェットフード=悪」という考えが私の中で成立してしまっていたのです。
でも、先住猫は実はウェットフードが好きでした。
あの子にしてあげられなかった「おいしい幸せ」を、次の子達には絶対に感じさせてあげたい。
多少体に悪くても、心の幸せを奪うことはしたくない。
先住猫の死をきっかけに、そんな気持ちに変わったのです。
はじめての「毎日ウェット生活」
こうして我が家の「毎日ウェットフード生活」が始まりました。
最初はただ単に「おいしい」を感じてもらいたくて始めた生活でしたが、気がつけば膀胱炎や尿石の再発がまったくなくなっていたのです。
生活開始から2年ほど経った頃、そのことに改めて気づき、ウェットフードについて調べ始めました。
すると、ウェットフードを食べさせると毎日の総水分摂取量が増えるということがわかりました。
しかも、ドライフードと水だけを与えていた時よりも、ウェットフードを組み合わせたほうが1日の水分摂取量が増えるという報告もあるのです。
(参考:ドライとウェット、猫はどっち派?)
今まで「体に悪い」と思い込んでいたのは大きな誤解だったと、改めて気付かされました。
「美味しいね」がくれた、心と体の変化
