【犬猫多頭飼いの疑問】 犬用フードを猫に、猫用フードを犬に与え続けるとどうなる?
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多頭飼いの飼い主さんなら、こんなコトを一度は考えたことがありませんか?
💬「猫ちゃんがわんちゃんのフードを食べてるけど、大丈夫?」
💬 「うちのわんちゃんが猫ちゃんのごはんを食べちゃった」
1回食べただけなら大きな問題にはなりません。
でも、「継続的に」与え続けると、確実に健康リスクが生じます。
この記事では、
✔️ 猫ちゃんとわんちゃんの栄養要求の違い
✔️ 種をまたいで与え続けた場合の具体的なリスク
✔️ 多頭飼いでも安全に管理する方法
✔️ フードメーカーとしての現実的な解決策
を、専門家の知見と最新の栄養学に基づいて解説します。
猫ちゃん・わんちゃんをどちらも飼っているご家庭でも、
「何が安全で、何に注意すべきか」を自分で判断できるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
前提:わんちゃんと猫ちゃんでは、栄養設計の思想そのものが違う
🐱 猫ちゃんは絶対的肉食動物。
🐶 わんちゃんは雑食性に近い動物。
この違いは、単なる好みの問題ではなく、 体の仕組み・必要な栄養素・代謝能力そのものが根本的に異なることを意味します。
そのため、動物種をまたいで給餌を継続すると、 「不足」または「過剰」のいずれかが必ず起こり、健康被害につながるのです。
1. ドッグフードを猫ちゃんに与え続けた場合【致命的リスクが高い】
猫ちゃんは絶対的肉食動物であり、わんちゃん用フードでは設計上、必須栄養素が不足します。
⚠️ 不足しやすい必須栄養素
◼️ タウリン不足
<引き起こす症状>
💔 拡張型心筋症(DCM)
💔 網膜変性・失明
💔 繁殖障害、免疫低下
猫ちゃんは体内でタウリンを十分に合成できないため、食事から直接摂取する必要があります。
わんちゃん用フードにはタウリンの添加義務がないため、継続給与で深刻な欠乏症を起こします。
◼️ アラキドン酸不足
<引き起こす症状>
💔 皮膚・被毛トラブル
💔 炎症反応の異常
💔 繁殖障害
猫ちゃんは植物油からアラキドン酸を作れません。
動物性脂肪からの摂取が必須です。
◼️ ビタミンA(レチノール)不足
<引き起こす症状>
💔 視力低下、皮膚異常、免疫低下
猫ちゃんはβカロテンをビタミンAに変換できないため、動物性のビタミンAを直接摂る必要があります。
◼️ ナイアシン(ビタミンB3)不足
<引き起こす症状>
💔 食欲不振、体重減少、神経症状
◼️ その他ビタミンB群の不足
💔 代謝低下、神経機能異常
⚠️ 栄養バランスの不適合
・タンパク質量・質の不足 → 筋肉量低下、免疫力低下
・動物性脂肪不足 → エネルギー不足、皮膚・被毛の悪化
・炭水化物過多 → 血糖変動、肥満、または体重減少
⚠️ 長期的な結果
・慢性的栄養失調
・心疾患・失明など不可逆的障害
・高齢期の急激な健康悪化
👉 猫ちゃんにドッグフードを与え続けることは「不適切」ではなく「危険」です。
2. キャットフードをわんちゃんに与え続けた場合【急性症状は出にくいが、長期的に栄養バランスが破綻】
わんちゃんは雑食性に近く適応力があるため、キャットフードを与えても短期的に問題は出にくいですが、 長期では栄養バランスが崩壊します。
⚠️ 過剰になりやすい成分
【タンパク質】 → 腎臓・肝臓への慢性的な負担
【脂質】 → 肥満、膵炎リスク増加
【カロリー】 → 体重増加、関節負担
⚠️ ミネラルバランスの不適合
【リン過多】 → 腎臓への持続的負担
【P(リン):Ca(カルシウム)比の乱れ】 → 骨の健康リスク(成長期大型犬は特に骨格異常に注意)
⚠️ 不要・過剰になりやすい栄養素
【タウリン】 → わんちゃんには必須ではないため不要(通常のフード設計レベルで、過剰摂取による問題は特に報告されていない)
【ビタミンA】 → 長期的過剰で骨・関節に悪影響
👀 長期的な結果
💔 肥満由来疾患(糖尿病・関節炎)
💔 膵炎、腎・肝機能障害
👉 わんちゃんにとって「すぐに毒になる」ものではないものの、継続的に与えることで栄養バランスが崩れ、将来的な病気のリスクを高める可能性も。
3. 多頭飼いでの現実的な管理方法
多頭飼いの飼い主さんにとって、猫ちゃんとわんちゃんのごはんを「完全に分ける」のは理想ですが、現実的には難しいこともあります。
💡 基本の対策
【食事場所を物理的に分ける】
✅ 部屋を分ける
✅ 高低差を利用する(猫ちゃんは高い場所、わんちゃんは床)
✅ ケージ・サークルを活用
【食事時間をずらす】
✅ 先に片方を別室で食べさせる
✅ 食べ終わったらすぐに片付ける
【置きっぱなしにしない】
✅ 食事は時間を決めて与え、残したら片付ける習慣を
😕 それでも心配な場合は?
「誤って食べ続けても致命的な栄養バランスが崩れにくい設計」のフードを選ぶのも一つの方法です。
4. フードメーカーとしての考え方:Paw'sの設計思想
ここで、私たち Paw's Green Deli が、どのような考え方で製品設計を行っているのかをご紹介します。
☝️ 実は for CAT と for DOG、中身は同一
一般的に、キャットフードとドッグフードは、それぞれの栄養要求に基づいて別々に設計・製造されます。
一方、Paw'sの総合栄養食は、犬猫どちらにも共通して必要な栄養素を確実に満たしつつ、特定の栄養素の過不足が起こりにくい範囲だけを厳密に選び抜いて設計しています。
これは犬用・猫用の妥協点を探したものではありません。
どちらが食べても、継続給与で栄養バランスが破綻しにくい「安全な土台」を成立させることを目的とした、意図的な共通設計です。
☝️ 科学的な裏付けのある「総合栄養食」
Paw'sの総合栄養食は、ペットフード公正取引協議会が定める分析試験により、総合栄養食の基準を満たしていることが確認されたものです。
この分析試験は、AAFCO(全米飼料検査官協会)基準に準拠したものであり、科学的根拠に基づいた栄養バランスが確認されています。
☝️ なぜ「共通設計」という選択をしたのか
この設計を採用した理由は明確です。
動物種を超えた多頭飼いが増え、現実的な安全性と継続性を重視したからです。
私たちが前提にしたのは、次のような現実です。
・毎日、主食として与え続けるフードであること
・犬猫の多頭飼いや、誤食が起こりうる環境
・長期的に与えたとき、栄養バランスが崩れないこと
これらを満たすために、Paw'sでは「万が一、誤って食べ続けても総合栄養食としてみんなが健康に生きられる栄養バランス」を設計条件そのものに組み込んでいます。
☝️ あとはおやつとしてお好みで…
Paw'sの考え方はシンプルです。
❶ ベース(総合栄養食)は、犬猫共通で安全に成立させる
❷ そこから、猫ちゃんわんちゃんそれぞれのお悩みに合わせて補完する
具体的には、
🐱 猫ちゃん → 水分や動物性たんぱくをプラス
🐶 わんちゃん → トッピングやふりかけで満足感アップ、食物繊維で腸活
このように「共通の土台 × 個々のお悩みの補完」という役割分担を取ることで、より効率的に毎日のごはんのプランが立てやすくなります。
☝️ Paw'sのごはんのリン設計
Paw'sのウェットフード・フリーズドライフードは、
・リン量は一般的な製品と同程度もしくは早期腎臓病食レベル(商品による)
・カルシウムを適切に配合し、P(リン):Ca(カルシウム)比を1 : 1 以上に維持
となっています。
これにより、
⭕️ P(リン):Ca(カルシウム)比の是正
⭕️ 高リン血症リスクの低減
⭕️ 腎・尿路への長期的な負担軽減
を意図しています。
👉 単なる「低リン」ではなく、なぜリンがダメなのか、をしっかり理解し「リンを問題化させない設計」を採用しています。
5. まとめ:猫ちゃんわんちゃんそれぞれの特性を理解して、安全な食生活を
🐱 猫ちゃんの場合
・わんちゃん用フードの継続的給与は致命的
・水分+高品質たんぱくにも気を配る
・ドライ+ウェット併用がオススメ
🐶 わんちゃんの場合
・猫ちゃん用フードはカロリー等が過剰になりやすい
・食いつきアップのためのトッピング、ふりかけの検討
・おでかけ等のストレス対策で腸活も視野に
🐱 多頭飼いの飼い主さんへ 🐶
先述の通り、ごはんを完全に分けるのが理想ですが、現実的には難しいことも。
その場合は、
💡 物理的に分ける工夫
💡 誤食しても安全な設計のフードを選ぶ
という両面からアプローチすることで、安心できる食生活を実現できます。
私たちフードメーカーは、毎日猫ちゃんとわんちゃん、そして飼い主さんの幸せを考えています。
この記事が、多頭飼いの飼い主さんにとって少しでも役立つ情報になれば幸いです。
猫ちゃんわんちゃんとの毎日が、もっと安心で、もっと楽しいものになりますように。